はじめに
2025年11月、Q-Quest GROWの参加学生による中間報告会を開催しました。
11月15日は九州会場、11月22日は東海会場にて、参加学生が約3ヶ月間の量子アニーリングを活用したプロトタイプ開発の状況について発表を行いました。
「量子アニーリングって何?」「聞いたことはあるけど、量子アニーリングを活用したプログラミングするのは初めて」と感じていた学生たちが、今では自ら課題設定し、様々な社会課題に挑む姿を見せてくれました。
会場には、参加学生、学校関係者、PMやメンターが集まり、世代と専門性を越えた“未来をつくる議論”が溢れる、熱量の高い一日となりました。
1.九州会場(11/15)
九州会場の特徴としては、自分たちが取り組みたい課題を中心に量子ニアーリングでの課題解決を考えており、その分想いや熱量を持って取り組んでいるのが特徴的でした。
▼ 発表テーマ
・給秋 Q-Autumn(仮) -量子アニーリングによる発注の最適化-
・ドローンの自律運行とその最適化
・Q-Trip 量子アニーリングを活用した 九州旅行最適化サービス
・メンタルヘルスケアにおける分析・理解・コーピングの最適化
各担当PMからのフィードバックや質問に対しても、自らの意見を提案して、積極的に吸収する姿勢で臨んでいました。また、現在は開発の中間地点ということもあり、量子アニーリングを用いて解決すべき組合せの複雑性を課題にどう持たせるかという点についても活発な議論がされていました!
2.東海会場(11/22)
東海会場では、参加者が大学院生・大学生から構成されていることから、プレゼンテーションの経験が多く、わかりやすく説明されていることが印象的でした。一方で、開発以外の部分で、量子アニーリングを活用することで得られる結果について、数字を用いて定量的に示すといった「見せ方」の部分については、今後改善の余地があると同時に伸び代も感じています!
▼ 発表テーマ
・在宅治療がん患者向け、献立最適化アプリ
・量子技術で回転寿司にわくわくを回転寿司×量子
・触媒探索プラットフォーム『QuantumAlchemy』Catalyst QA
東海地区の参加者は、具体的な社会課題をテーマに斬新なアイデアで取り組んでいるチームが多いため、取り組みの難易度が全体的に高くなっています。しかし、その難易度に負けずに挑戦しています。特に、課題の具体化であったり、指数的に組み合わせが増えていき量子コンピュータの出番となる課題となっているかの観点など、PMからの具体的なフィードバックを元に議論が活発に行われていました。
3.参加者たちの変化
チーム活動に戸惑いながらも、連絡ツールを駆使してそれぞれの考えや意見をぶつけて開発を進めているところが印象的でした。
特に、プロトタイプを少しでも作って、PMから具体的なフィードバックをもらうんだ!という意思は強く、時には寝不足になりながらもプログラミングのエラーと戦っている参加者がいました。
机上の話で終わらせずに「まずはやってみる」という意思を参加者から強く感じています。参加者たちは、量子コンピュータで課題を解決する挑戦者へと変わりつつあります。
4.次はいよいよ最終報告会へ
中間報告会はゴールではなく通過点です。ここから各チームは2月8日のQUBOのブラッシュアップ → 実データとの照合 → プロトタイプ実装 → 発表準備というラストスパートに入ります。
課題の理解がまだ不十分だったチームでは、早速関係者にヒアリングのアポイントをとっていくなど、行動を起こし始めているようです。
「量子アニーリングが社会課題をどう解決するのか?」その答えが、学生たちの手によって2月8日の最終報告会で示されます。最終報告会では、ハイブリッド配信での開催を予定しておりますので、現地にお越しいただける方、オンラインで参加できる方どちらもご参加お待ちしております。
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