事業の概要
■事業⽬的
⼈材は地域経済の活⼒や成⻑、企業の競争⼒の源泉である。世界の不確実性の⾼まり、デジタル化や脱炭素化といったメガトレンド、今後の⽣産年齢⼈⼝の⼤幅な減少への対応が求められるなか、新たな未来を牽引しうる能⼒・資質を持つ⼈材の育成は極めて重要かつ喫緊の課題である。経済の新陳代謝の活発化、⽣産性や成⻑⼒等の向上に向けて、新たなビジネスアイデアや技術等を市場に持ち込み社会課題の解決に果敢に挑戦する起業家を増やすこと、また、そのために優れたアイデア・技術を持つ若⼿⼈材の発掘・育成や起業を志向する層の裾野拡⼤を図ることが重要となる。
そうした考えのもと、阪神圏に⽬を転じてみると、阪神圏、特に⼤阪は情報産業従事者が全国で2番⽬(※1)であるなど、IT⼈材の⼟壌がある。⼀⽅で、地域には⼤阪公⽴⼤学や奈良先端科学技術⼤学院⼤学、⼤阪⼤学など、情報⼯学系の⼤学の集積があり、⼤阪・京都・兵庫連携で内閣府「世界に伍するスタートアップエコシステム拠点都市の形成」(事務局:⼤阪産業局)に選定されるなど、イノベーションを創出しうるIT⼈材・起業家育成のポテンシャルが⾮常に⾼い地域だと⾔える。
公益財団法⼈⼤阪産業局(以下、⼤阪産業局と⾔う)では、こうしたことを背景に、AKATSUKIプロジェクト事業を通じ、⼤阪を中核とする阪神地区において若⼿⼈材を対象に、「問題発⾒⼒」、「的確な予測」、「⾰新性」といった能⼒や起業家精神を兼ね備え、先端技術の知⾒を活かしてイノベーティブなプロダクトを創出する「テック・クリエイター⼈材(=イノベーター)」を育成することをめざす。
実施に当たっては、令和4年度未踏的な地⽅の若⼿⼈材発掘育成⽀援事業(AKATSUKIプロジェクト)において補助事業者として採択された⼤阪産業局「関⻄テック・クリエイター・チャレンジ」と⼤阪⼤学「Osaka Web3 マスタークリエーター育成プロジェクト」の2つの事業を統合し、それぞれの知⾒を共有することで、より大きな相乗効果を出すことをめざす。
※1:政府統計ポータルサイト「e-Stat」参照