事業概要

株式会社Hub Tokyo

事業名:「INSPIRED ENTREPRENEURSHIP YOUTH CAMPUS」プログラム

事業の概要

【事業の目的】
①世代間をつなぐエコシステムづくり
弊社は東京にて10年以上起業家をサポートし、1000人を超える卒業生を擁するコミュニティを形成してきた。その中で弊社が抱える起業家コミュニティは(現在メンバーでない方も含め)20代後半〜40代のプロフェッショナルの創業者がほとんどであり、プログラマーやエンジニア等、フリーランスが集う。その中には、未踏事業プログラム卒業生や未踏事業のクリエイターを支援した者、シリアルアントレプレナー、ユニコーン化しスタートアップのファウンダーやAIやVRに関して起業家・アカデミックとしても活躍する方もいる。そして、40代後半にさしかかり、現在、若手育成に共感し、自らも若い才能に出会うことを渇望している。本事業では、そうした都内や世界をまたにかけ活躍する40代の勢いある起業家たち・エンジニアたち・クリエイターたちと、長野県長野市を中心とする中部甲信越地域の15歳〜22歳の新進気鋭の若手の才能をつなぎ、メンタリングや伴走に関わりながら、互いに刺激を得る関係性をファシリテートする。より広い視野や経験値を持った先輩たちの存在を知ることは重要である。地域にとどまらず才能を世界で試し、さまざまなチャレンジに挑戦してきた経験ストーリーのシェアを中心とする。プログラムに参画する参加者の世界観が広がり、事業や技術や開発に関する知識だけではなく、目指すべき視座がアップデートされることを目的とした。
この目的は本事業実施の中でもっとも強く意識されて進行し、多くの起業家たちが自身のストーリーを共有することが可能となり、そのストーリーは参加した若者たちに勇気を与える結果となった。またプログラムの終盤では固まったアイデアを披露しながら、40代の起業家たちから「〜〜のアイデアのイノベーターと繋がりたい」という声をいただき、継続的な関係を構築するためのファシリテーション・つなぎ役を実施することができている。

②課題とテクノロジー間をつなぐサポートづくり
弊社は「Impact HUB」という名称ブランドを持つ通り、開業以来「Impact」に関わる創業支援をしてきた。そのため、我々のプログラムの強みは、我々がネットワークや知識としても豊富である、サステナビリティ、サーキュラー・エコノミー、社会課題解決型インパクト・スタートアップ、メンタルヘルスやウェルネス、LGBTQなどの分野である。そのような課題・社会課題ベースの問題意識と、未踏人材や未踏ネットワークの中にある技術や研究開発をつなげていくことを目的とした。
この点においては、弊社の特徴が功を奏して、社会的課題に意識の高い学生たちが集まる結果となった。ただし、技術系のイノベーターへの周知が間に合わず、結果としては社会的課題とビジネス開発や仕組みづくりを担う層に偏ることとなった。だが、一方で、メンター陣は面白味を感じ、かなり基礎的な技術面等を説明することにもなったが、技術開発のフローやアプリ開発の流れをレクチャーすることなどで、知識のギャップを埋めるなどして工夫をした。最終的には、社会的課題に意識の高い学生たちがうまく将来的に技術者、エンジニア、プログラマーと協力することができるようになるために、必要な知識を伝授する形でのメンタリングとなり、大変効果的かつ学生たちからは評価の高いメンタリングセッションを実施することができた。

③地方とインターナショナルの融合点を「バイリンガル」にすることで探る
本事業を、長野県の他、静岡県、岐阜県、新潟県、富山県、石川県など幅広く対象層を広げることとする代わりに、「バイリンガル」でプログラムを実施することとした。人数は5名を目標とし、対象層15歳~18歳までの中・高校生(3名)、18歳〜22歳までの大学生を対象(2-3名)と想定していた。地方都市であっても「最初から世界で羽ばたくことを前提とする」若手を育てたい、との気持ちから「バイリンガル」でのプログラム進行を前提とした。
結果として、15 歳~18歳が4名、22歳が1名という形で5名が参加し、そのうち3名は女性であり、また、1名は日本語ができない英語話者であった。そのため、プログラムやメンタリングセッションでは、通訳等を配置するなどが必要となり、実施は困難を極めたものの、多様な言語の違いの中でも参加者はお互いの共通点を見つけ、鼓舞し合う形となった。「バイリンガル」を前提とすることで、プログラムの効果は高かったが、進行の難易度が上がったため次回以後の言語的な障壁については、再考が必要となった。だが、結果として、英語話者の事業アイデアをブラッシュアップする場をもうけ、日本語話者の同窓チームと融合させることは、他のプログラムや他の事業者の事業にはない刺激や効果を参加者に与え、アイデアの広がりも期待できるものとなった。また、メンター陣営も英語話者のメンタリングやレクチャーを、同時通訳や翻訳字幕などで提供したことで、シェアされるストーリーも世界規模を意識したものや異文化の価値観を反映し、学生たちに「広い視野」を与えることは成功している。

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