事業概要

株式会社熊本日日新聞社

事業名:熊本版未踏的プロジェクト「IPPO(一歩)」

事業の概要

「今まで見たこともない『未踏的な』アイデア・技術を持つIT人材を発掘・育成する事業」として、2000年から始まった未踏事業。これまで2000人以上の人材を育成し、著名な修了生も多数輩出している。しかし、首都圏から離れた熊本県内での認知度は高いとは言えず、県出身者の未踏OBが3人(未踏名鑑参照)と非常に少ない。この3人へ実施したヒアリングでは、未踏事業に対して「資金的支援でプロジェクトが進んだ」「未踏修了生や著名なPMらに指導を受けられる貴重な機会だった」「同期や修了生との関係が今も財産になっている」と口をそろえた。一方で、「県外の進学先で未踏の存在を知った」「もっと若いうちに未踏を知っていたら目標に掲げられた」との声も共通していた。

本事業は未踏熊本版と位置付け、未踏本体に採択されるような熊本発人材の育成を目指した。まさに未踏に向けた「一歩」を踏み出してもらえるような事業とし、未踏や本事業の認知度向上を図ることで、その実績や意義を知ってもらい、県内の学生や起業を志望する若い人たちにとって未踏が目標となるような環境を整えた。そのために、県内メディアとして情報発信や地域課題解決に取り組む弊社のリソースを最大限に使い、県内の若手人材育成の底上げに繫がるような持続的な取り組みとした。
熊本県では前述の通り、未踏の認知度は低い状況であり、各機関でビジネスプランコンテストが行われているのが実情である。そこで伴走支援については、県内で行われているビジネスプランコンテストの出場者からの本格的な起業支援を行うプロダクト支援フェーズと中高生のアントレプレナーシップを醸成する人材発掘フェーズの二部構成とした。
候補者の募集については、県内の大学や高校の教員と連携して行い、プロダクト支援フェーズとして10件程度、人材発掘フェーズとして5件程度のエントリーを集め、プロダクト支援フェーズは3件程度、人材発掘フェーズは2件程度の採択を行った。

採択チームについては、実証費用の支給のほか、プロジェクトマネージャーを中心としてハンズオン支援を行うことで、起業および研究アイデアの社会実装を進めることを目指した。実証については県内の連携機関にも協力を要請し、実証を前に進められるような環境を整えた。なお、コンテンツについては、県内にてベンチャー支援及び高校生の研究支援を行っている株式会社リバネスと連携して実施した。株式会社リバネスは、「熊本から世界に羽ばたくメガベンチャーを産む」ことを目的として、2016年に熊本県・肥後銀行・熊本大学・熊本県工業連合会・リバネスの5者で熊本県次世代ベンチャー創出支援コンソーシアムを発足。本コンソーシアムが実施する創業応援プログラム「熊本テックプランター」には、合計186チームがエントリーし、16社が新たに創業するなどの成果を有しており、起業家の育成には実績をもつ。また、2016年より中高生のサイエンスの学会サイエンスキャッスル九州大会を現在までに6回開催し、延べ1300名を超える九州地域の生徒、教員が参加してきた。熊本県内からも16校以上が参加し、県内の学校および教員ともネットワークを構築。他府県においてアントレプレナー支援の実績を有するため、本事業において人材発掘フェーズを中心としてコンテンツ開発および提供を委託して実施した。

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