若手人材の熱量が、
お互いに、大きな影響を与え合う。
第二回 AKATSUKIカンファレンス レポート

AKATSUKIプロジェクトとは

AKATSUKIプロジェクトは、全国各地の補助事業者が人材発掘・育成プログラムを様々なエリアで展開し、IT分野を中心に優れたアイデアや技術を持つ地方の若い人材を発掘・育成するためのプロジェクトです。この度、本プロジェクトに参加する補助事業者が一堂に会し、ナレッジの共有と成果報告を目的とする、第二回目の「AKATSUKIカンファレンス」が2024年2月5日(月)に、経済産業省で開催されました。その様子を、本レポートにてお伝えいたします。

AKATSUKIプロジェクトの概要についてはこちら

AKATSUKIカンファレンス レポート

冒頭のご挨拶 経済産業省 経済産業大臣政務官 吉田宣弘

冒頭、経済産業省 経済産業大臣政務官の吉田宣弘からご挨拶を差し上げました。

「日本経済の発展のためには、社会課題を成長のエンジンに転換するスタートアップの力が不可欠です。戦後のスタートアップ創出に次ぐ、第2の創業ブームを実現するために、政府では2022年に『スタートアップ育成5か年計画』策定しました。その計画を人材面から支えるのが、このAKATSUKIプロジェクトです。事業開始初年度ですが、北は北海道、南は沖縄まで26事業者の皆様にご参画いただき、スタートアップの原石となる若手人材は全国各地に存在することを、お集まりの皆様が証明されていると思います。本プロジェクトは、単なるビジネスコンテストやピッチイベントではなく、10年後、20年後の日本、また広く世界を変える未だ踏み込んだことがない領域への挑戦です。本日の発表会では、各地域のプロジェクトをしっかり観察をしながら育成レベルの高さ、事業継続に向けた地域経済の取り込み方などを学び、切磋琢磨する機会としていただければ嬉しく思います」。

吉田宣弘による冒頭のご挨拶

来賓挨拶 東京大学協創プラットフォーム開発株式会社 パートナー 水本尚宏氏

続いて、東京大学協創プラットフォーム開発株式会社 パートナー、水本尚宏氏より来賓の皆様を代表してご挨拶いただきました。

「2017年より、起業家を支援する『1st Round』というプログラムを非営利的に運営しております。その経験から、AKATSUKIプロジェクトの取り組みをどう永続させていくかを考えたとき、各プログラムで行っていることの本質は教育、つまりは大学の立ち位置に近いのではないかと思います。大学の資金調達に関する取り組みなどを見ると、ヒントになるところが多いかもしれません。また、若手人材の方には、ステークホルダーのインセンティブ設計についても、よく考えていただければと思います。社会や会社が資金を出すには決裁を取るための説明責任があります。つまり皆さんの活動が如何に社会や会社の利益になるのか説明できれば、投資機会の創出につながります。おそらく、卒業した人材が企業のIT業務を担うことが継続の鍵になっていくかと思います。単発のプログラムとして終わってしまうだけでは勿体ないので、補助事業者や若手人材の皆さんが教育成果をどう社会に還元していくかということについて考え、様々な形で応援されるようなプロジェクトに育っていくことを願っています」。

来賓挨拶での水本尚宏氏

事業者の取り組み・成果・学びの共有

その後、本プロジェクトに採択された計26の補助事業者より、それぞれのプログラムの取り組み内容・成果についてご共有いただきました。最終共有会である今回は、具体的な取り組みについて若手人材の方より直接発表されるシーンが多く、それぞれの発表内容に熱心に耳を傾けていらっしゃいました。発表に対しては、ご来賓の皆様や各補助事業者の代表者の皆様より都度ご講評をいただき、発表者からは「自分の中に無い観点のフィードバックをもらえた」「今後のプログラムづくりに活かせるヒントになった」などの声がありました。他にも、参加した若手人材のアンケートには、新たな事業づくりへのモチベーションや、IPA未踏事業への挑戦する意向など、前向きな感想が多くありました。

若手人材による発表の様子
各事業者の代表からの発表に対する講評
各事業者のブースでは取り組みへの質問も

全体の総括 東京大学名誉教授 竹内郁雄氏

最後に、東京大学名誉教授 未踏事業統括プロジェクトマネージャ、一般社団法人未踏代表理事の竹内郁雄氏から、カンファレンス全体の総括としてスピーチをいただきました。

「はっきりと言えることは、若い方の才能に地域差はありません。素晴らしい才能を持っている人材は、どの場所からでも出てきます。ポテンシャルは一律です。なので、このAKATSUKIプロジェクトを機会に、これまで目立たなかった人にスポットが当たって世に出てくるのは素晴らしいことです。今後も継続して、どんどん日本の技術、事業づくりのセンスが底上げされていくことを期待します。人材を教育する側としては、やはりジャストアイデアで場当たり的に取り組むようなことではなく、クリエータが物を考え作るときや、フレームワークを作るときにマインドの面も含めての手助けをしていくことが使命だと思いますので、ぜひ次年度も頑張っていただきたいと思います」。

全体の総括をする竹内郁雄氏

令和5年度のAKATSUKIプロジェクトは、2024年2月29日~3月27日にて補助事業者の公募を実施しております。公募概要は令和5年度事業の特設サイトにて公開しておりますので、興味をお持ちの方はぜひご覧ください。

また、ITを駆使してイノベーションを創出することのできる独創的なアイデアと技術を有し、これらを活用する優れた能力を持つ、突出した人材を発掘・育成する未踏事業では現在、「未踏IT人材発掘・育成事業」「未踏アドバンスト事業」「未踏ターゲット事業」からなる3つの人材育成プログラムのクリエータの公募を行っています。応募を希望する方は、以下のリンクより応募要件や応募方法の詳細についてご確認ください。

第二回AKATSUKIカンファレンス動画 (YouTube)
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