踏み越えた先にある、未だ見ぬ価値を目指して。 AKATSUKIカンファレンス レポート

AKATSUKIプロジェクトとは

AKATSUKIプロジェクトは、全国各地の補助事業者が人材発掘・育成プログラムを様々なエリアで展開し、IT分野を中心に優れたアイデアや技術を持つ地方の若い人材を発掘・育成するためのプロジェクトです。この度、本プロジェクトに参加する補助事業者が一堂に会し、ナレッジの共有と全国的なエコシステムの形成を目的とする「AKATSUKIカンファレンス」が2023年10月30日(月)に、運営事務局のTOPPAN株式会社内で開催されました。その様子を、本レポートにてお伝えいたします。

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AKATSUKIカンファレンス レポート

冒頭のご挨拶 経済産業省 大臣官房 サイバーセキュリティ・情報化審議官 上村昌博

冒頭、経済産業省 大臣官房 サイバーセキュリティ・情報化審議官の上村昌博からご挨拶を差し上げました。

「本プロジェクトは2022年に策定された『スタートアップ育成5か年計画』の中核を担う人材育成策の一プロジェクトです。スタートアップの候補となる優れた原石である若手人材、および技術やアイデアは各地域にも存在しますが、伴走支援する起業経験者のメンターのみなさんは首都圏に集中している現状があります。ぜひ参加される補助事業者のみなさまにお力添えいただき、各地域でイノベーションを起こす人材を育成し、日本全体で新たな価値創造を実現していく、優れた仕組みをつくっていけたら幸いです。AKATSUKIプロジェクトを通じて、戦後のスタートアップ創出に次ぐ、第2の創業ブームを実現していきたいと思います」。

上村昌博による冒頭のご挨拶

オープニングスピーチ 一般社団法人未踏 常務理事 荒川淳平氏

続いて、一般社団法人未踏の常務理事、荒川淳平氏よりオープニングスピーチをいただきました。

「AKATSUKIプロジェクトに期待する点として、ノウハウの共有があります。現在AKATSUKIプロジェクトとは別に行われている“未踏ジュニア”のプログラムについても、先行する“未踏”のプログラムで取り組んだ結果抽出した良い点を反映し、前身よりもさらに進んだプログラムへと進化を続けています。AKATSUKIプロジェクトでも多くの補助事業者によるプログラムが同時に進行しますので、多くの改良点が見つかると思います。ぜひそれらを共有しながら、AKATSUKIプロジェクト、未踏、未踏ジュニア全体でよりよいものを目指していければと考えております」。

オープニングスピーチでの荒川淳平氏

事業者のプログラム紹介

その後、本プロジェクトに採択された計27の補助事業者のうち、8月以降に採択された13の二次採択事業者から、それぞれのプログラムの実施内容についてご共有いただきました。AKATSUKIプロジェクトに参加する補助事業者は、若手人材を対象にアイデアの具体化を支援することで、イノベーションを創出しうるIT人材・起業家等の人材育成を行います。アイデアの具体化においては、補助事業者に属するプロジェクトマネージャー(PM)が指導・メンタリングを行います。今回の発表では、地域や課題によって異なるそれぞれのプログラムの特色について、補助事業者様同士、とても興味深くお互いの発表内容に耳を傾けていらっしゃいました。

事業者によるプログラム紹介

パネルディスカッション

すべてのプログラム紹介終了後、一次採択事業者の中から6名の方にご登壇いただき、パネルディスカッションを実施いたしました。成果に結びついた人材発掘の取組や、ポテンシャルのある人材を選定するために何を軸として考えているか、また今後どのような人材を発掘し育成していく予定かといった質問について、意見を交わしていただきました。技術や知識の高さだけではなく、どれだけ本気でプロジェクトに取り組めるかという本気度や人間性を選考で大事にしているというご意見や、プロジェクトを通じて参加者自身が自信を持てるような工夫が必要という意見が挙がりました。また、今回AKATSUKIプロジェクトに補助事業者として名乗りを挙げていただいた方々の中には、先行する未踏にご参加いただいた方も多く、参加した時の熱量の高さを重要視し、参加者のモチベーションを高く維持するための空気感を作る工夫をしているという意見も挙がりました。

パネルディスカッションの様子

全体の総括 東京大学名誉教授 竹内郁雄氏

最後に、東京大学名誉教授 未踏事業統括プロジェクトマネージャ 一般社団法人未踏代表理事の竹内郁雄氏から、カンファレンス全体の総括としてスピーチをいただきました。

「先行する未踏は20年以上続くプロジェクトになりますので、この場所にお集まりの方もそうですが、先輩と後輩という縦の繋がりが生まれます。すると、継続的に挑戦心をもった方が出てきて、応募者も継続していく。これが重要です。AKATSUKIプロジェクトは今年からスタートした取組であるため、まだ参加者の方に先輩はいない状況ですので、このプロジェクトが続いていって、来年以降の参加者に先輩として、いい影響を与えることができるといいと思います。一方で、横の繋がりも重要です。参加者同士、同期が同じプロジェクトに参加することで生まれる熱というものも成長にはとても効果的だと思います」。

全体の総括をする竹内郁雄氏

今後、2024年2月頃に予定されている最終報告会に向けて、AKATSUKIプロジェクトの各プログラムは進行してまいります。活動内容はオフィシャルサイトのブログにて公開しておりますので、興味をお持ちの方はぜひご覧ください。

また、独創的なアイデアと優れた技術を持つ25歳未満の若いIT人材を発掘・育成する未踏事業では現在、「2024年度未踏IT人材発掘・育成事業」の公募を行っています。応募を希望する方は、以下のリンクより応募要件や応募方法の詳細についてご確認ください。

AKATSUKIカンファレンス動画 (YouTube)
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